くらし

払いすぎた年金を取り戻す「国民年金保険料過誤納付還付」のやり方

毎月の国民年金保険料の支払いを銀行口座自動引き落としにしている人は多いかと思います。口座引き落としは確かに払い忘れがなくて便利なのですが、免除申請を行なう予定なら注意が必要。というのも、免除申請手続きに行くのが遅れると、口座引き落しの場合、審査対象期間の保険料(7~9月分)が満額で引き落とされてしまうからです。

国民年金保険料の免除申請時期

金銭的な理由で国民年金保険を支払えない場合、区役所に出向いて「国民年金免除申請」を行うことで、保険料を減額することができます。年収33万円以下なら全額免除。その他、前年の収入に応じて1/2減免、3/4減免の承認が下され、最終的な納付額が決定します。

私は学生時代に一度だけ国民年金の全額免除を受けたことがあるのですが、免除申請手続きに行く時期が遅かったため免除審査がずれ込み、審査期間三ヶ月分の保険料が銀行口座から満額で引き落とされてしまいました。国民年金保険料の免除申請受付期間は毎年7月1日~7月31日、しかし私が役所に行ったのは8月4日だったんです。その後、前年度の収入額から全額免除が決定し、さらにその二ヶ月後、全額免除決定通知が届いて払いすぎた保険料三ヶ月分は全て還付してもらいました。

今回はそのときの経験を踏まえ、全額免除になったにも関わらず、審査対象期間の国民年金保険料が引き落とされてしまった場合の還付手続きのやり方を解説したいと思います。

国民年金保険の免除申請を8月に行うと…

前述したように、8月になってから国民年金保険の免除申請に行くと、審査期間がずれ込むことになります。審査期間中は当然、「免除申請していない」と、みなされるわけですから、支払い方法を口座引き落としにしている場合、保険料がずっと満額で引き落とされることになります。

審査期間の保険料自動引き落としについて区役所の年金窓口に相談に行くと「こちらで請求を止めることはできないので、銀行窓口で国民年金保険料の引き落としを停止できるか聞いてみてください」と言われました。私は「後でまとめて還付してもらえばいいか」と思って銀行には行きませんでしたが、国民年金保険料の引き落としだけを停止するやり方もあるようです。

区役所へ免除申請に行ってから三ヶ月後。年金事務所から、国民年金保険料が全額免除になった旨の通知書(圧着はがき)が送付されてきました。

同年9月25日、「国民年金保険料・免除・納付猶予に係る納付済保険料について」という書面も届き、「払いすぎた保険料を未納期間に充てますか?それとも還付しますか?」と意思確認されました。以下がその書面です。

国民年金保険料・免除に係る納付済保険料について画像:国民年金保険料・免除・納付猶予に係る納付済保険料について

同封されていた「国民年金保険料・免除・納付猶予申請確認についての回答」はスキャンするのを忘れてしまったのですが、下記画像のように「はい・いいえ」に丸をする、くらいの内容だったと思います。

国民年金保険料免除_納付猶予申請確認についての回答
画像:国民年金保険料免除・納付猶予申請確認についての回答(イメージ)

ここで「はい」を選んで返送すると、後日、還付手続きに必要な書面一式が届きます。私が手続きしたときは、一括ではなく7月分と8・9月分で2セット届きました。以下がその書面。

1、国民年金保険料の還付のお知らせ
2、国民年金保険料過誤納付還付・充当通知書
3、国民年金保険料還付請求書
4、返信用封筒

一枚目「国民年金保険料の還付のお知らせ」には、還付理由が記載されています。

国民年金保険料還付のお知らせ
画像:国民年金保険料の還付のお知らせ

二枚目の「国民年金保険料過誤納付還付・充当通知書」には、基礎年金番号と生年月日、氏名、国民年金保険料の過誤納期間、還付金額の記載があります。

国民年金保険料過誤納付還付・充当通知書_left

三枚目の「国民年金保険料還付請求書」には、氏名、還付金額などが印字されています。請求者欄に自分の基礎年金番号、氏名、住所、連絡先、振込先金融機関を手書きするのですが、裏面に記入例があるので書き方に迷うことはないと思います。下記画像で「還付月数」が「1ヵ月」になっているのは、7月分と8・9月分の二回に分けて届いた書類のうち一回目(7月分)の方をスキャンしたからです。請求者自身が記入する必要があるのは、赤枠で囲っている部分。

国民年金保険料還付請求書_改画像:国民年金保険料還付請求書

国民年金保険料還付請求書画像:国民年金保険料還付請求書(記入箇所)

この「国民年金保険料還付請求書」に必要事項を記入し、同封されている返信用封筒に入れてポストに投函。すると、その約一ヶ月、指定口座に払いすぎた保険料が振り込まれます。私は翌年2月7日に「国民年金保険料還付請求書」を投函し、3月5日に年金事務局から振込みがありました。通帳には「フリコミ ネンキンジムキョ」と記帳されているのですぐ分かると思います。免除申請に行くのを忘れて満額引き落とされてしまった方は、 国民年金保険料過誤納付還付手続きをして払いすぎた年金を取り戻しましょう。

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