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求職者支援訓練の受講体験談(7) 中途退校の手続き

求職者支援訓練の受講体験談その7です。今回は、私が訓練を中途退校した経緯と退校後に行なう一連の手続きについて。

前回の記事はこちら。

求職者支援訓練の受講体験談(6) 初回指定来所日と支援資金融資申請

求職者支援訓練を中途退校

2022年、私は求職者支援訓練の実践コース(期間は5ヶ月)を受講し、修了目前の4ヶ月目半ばで自主退校しました。いわゆる中途退校、途中退校です。

退校を決めた理由は、事前見学会および選考面接で担当者が行なった説明と、実際のカリキュラム内容に相違があったため。定員割れを防ぎたい訓練校側が募集広告の内容をかなり盛っており、記載の実習や資格対策授業が実際のカリキュラムに盛り込まれてなかった、それが4ヶ月目に判明したわけです。おいおい、聞いてた話と違うぞと。資格対策授業やらないなら、これ以上通う意味ないなと思って退校を決めました。退校を決めてからやったことが以下。

1.管轄のハローワークに「求職者支援訓練を退校したい」と連絡。退校理由が、やむを得ない場合に該当するか質問→しないと回答あり。

2.訓練校の担当講師に退校の意思を伝える。放課後、サブ講師を交えて三者面談実施。

3.翌午後、訓練校事務所で退校手続き(退校届の記入・提出)。

4.翌々日、管轄ハローワークに来所。訓練校で退校手続きを行なった旨を報告。訓練募集広告と実際のカリキュラム内容に相違があったことが中途退校の原因であることを伝え、福岡労働局→雇用能力開発機構から訓練校への指導要請を申請。

5.労働金庫に電話し、中途退校による求職者支援資金融資の据置期間変更手続きを申請。労働金庫に来店して必要書面記入。

6.ハローワークから電話連絡あり。能力開発機構が訓練校に行なった指導内容の報告を受ける。

7.労働金庫から電話連絡あり。据置期間変更手続きが完了したとの報告を受ける。後日、新たな「ご返済予定表」が届く。

中途退校の手続き

求職者支援訓練の中途退校を決めた私が最初にやったことは、管轄のハローワークへの連絡でした。前述したように、退校を決めた一番の理由は訓練の募集広告に記載されている内容と実際のカリキュラムに相違があったことです。そこで、カリキュラム内容に相違があって通学する意味がなくなった場合の自主退校は、やむを得ない理由による退校とみなされるのか、ハローワークに電話確認しました。管轄のハローワークからは「今回のようなケースは、やむを得ない理由とは認められない」と回答が。そして訓練窓口担当者から、やむを得ない理由による退校と認められるのは基本的に「長期的な体調不良(事故による入院等)、親の介護、就職」のみと説明されました。

この後、厚生労働省にも問い合わせてみましたが「やむを得ない理由による途中退校として認められる理由は、病気等により訓練の継続が難しい場合などです。こちらでは個別の事案についてお答えいたしかねますので、お手数ですが、ハローワーク○○(管轄名)にお問い合わせいただくようお願いします(原文ママ)」と返答がありました。そんなわけで私の場合、やむを得ない理由による中途退校とは認められませんでした。訓練校側の過失に関しては1ミリも考慮されないらしい。

次にやったことは、担当講師に中途退校の意思を伝えること。昼休み、事務所に出向いて「中途退校したいんですけど」と伝えると、放課後サブ講師を交えての三者面談をすることになりました。会議室で三者面談を行ない、退校理由を説明。退校手続きは他事務員が担当するが、書面作成に時間を要するので明日の午後、手続きしに来てほしいと言われ了承。翌日、訓練には出ず、退校手続きだけしに行くことに。

中途退校の手続きはとても簡単でした。訓練校の事務所で事務員から退校届を受け取り、その場で氏名と退校理由を記入、そして返却するだけです。事務員が記入内容を確認し、不備等なければ退校手続き完了。退校届と職業訓練受講給付金支給申請書の控えは、念のため貰っておきました。

訓練校が退校届のコピーを管轄のハローワークへFAXし、このFAXが届き次第、訓練窓口担当者が就職支援措置指示取消書を作成。その控えが数日後、受講者に送付されます。私の場合、来所日前の退校で4ヶ月目の給付金と通行手当が不支給になったため、ハローワークで行なう手続き等は特にありませんでした。

就職支援措置指示取消書求職者支援訓練書面07_01

ただ、訓練募集広告に虚偽内容を記載していた件はやはり見過ごせず、退校の翌日ハローワークに来所し、訓練窓口で能力開発機構から訓練校への指導申請をしました。訓練校が訓練募集広告に虚偽内容を記載していたこと、面接担当者の説明と実際のカリキュラムに相違があったこと、教室面積が訓練校の認定基準条を満たしてなかったこと(応募者過多で定員若干名増やしたらしく、荷物の置き場もないくらいギチギチに押し込められていた)、その他問題点や講師とのやり取りを時系列で記し、A4普通紙にプリントしたものを窓口担当者に提出。これは、口頭説明だと相当な時間がかかると思って事前に用意しました。書面を受け取った担当者に、これをそのまま福岡労働局に提出してもいいか、そのさい名前を開示してもいいかと聞かれ了承。

担当者の説明ではこの後、ハローワークが報告書を作成して福岡労働局に提出、福岡労働局経由で能力開発機構に指導要請が行き、職員が訓練校を訪れて直接指導を行なうとのこと。指導内容の報告は必要ですか?と聞かれたので、お願いしますと返答。2週間後、ハローワークから電話がきて、こういう指導を行ないましたと報告を受けました。

求職者支援資金融資の契約変更手続き

訓練受講中に求職者支援資金融資の申請をした場合は、中途退校後、1ヶ月以内に労働金庫窓口で据置期間の変更手続きが必要になります。変更手続きをしないままでいると、債務全額返済を命じられるので注意。

全額返済云々に関しては、求職者支援資金融資確認申請書裏面の「Ⅲ.返済」に記載があります。いわく「退校した日より1ヶ月以内に契約変更手続きをとらなかったときは、労働金庫からの請求によって、債務全額を直ちに返済していただくことになります」。

求職者支援資金融資確認申請書(表面)求職者支援訓練書面04_21

求職者支援資金融資確認申請書(裏面)求職者支援訓練書面04_22

中途退校した元受講者が支援資金融資の申請をしていた場合、管轄ハローワークが訓練校から退校届がFAXきたタイミングで途中退校年月日通報書という書面を作成し、労働金庫に送付します。この報告書が労働金庫に届くと、融資担当者から元受講者に電話連絡がきます。そして契約変更手続きと持参品の説明、来店日時の確認等が行なわれます。労働金庫の営業開始は午前9時ですが、融資関連の手続きは午前10時から受付とのこと。担当者から「来店時にお持ちください」と言われたものがこちら。

・200円の収入印紙
・運転免許証
・印鑑(シャチハタ不可)
・ボールペン
・シャープペンシル
・消しゴム

これらを用意し、指定日時に労働金庫へ。来店して間もなく融資窓口へ案内され、担当者の指示に従って契約変更書に記入。日付、氏名、住所、返済開始日などの修正が終わると、持参した収入印紙を貼り、その上にボールペンで割印。これで支援資金融資の契約変更手続きは終了です。支店から労働金庫本社に契約書その他諸々を送付し、手続きが完了すれば後日、融資担当者からその旨の電話連絡がきて、その1週間後くらいに新たな「ご返済予定表」が届きます。あとは完済までコツコツと支払いをするだけ。

ご返済予定表(New)求職者支援訓練書面05_23

中途退校してから1週間経っても労働金庫から電話連絡が来ない場合は、管轄ハローワークに「途中退校年月日通報書を労働金庫に送付してくれましたか?」と問い合わせてみてください。多分、というか確実に、送るの忘れてます。

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