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演劇女子部「遙かなる時空の中で6外伝~黄昏ノ仮面~」感想

先日、つばきファクトリーが主演した、演劇女子部「遙かなる時空の中で6外伝~黄昏ノ仮面~」を観ました。DVDに収録されているのは東京サンシャイン劇場で行われた2019年6月15日公演だそうで。

私、コーエーの「遙かなる時空の中で」シリーズが昔から大好きで、1~6の本編およびファンディスク、ドラマCD、キャラソン、コミック制覇済です。それくらい好きな作品がね、「外伝」と銘打ち舞台化されると聞けば、観る以外の選択肢がないでしょう。と言ってる割に、DVD買ったの忘れて12月まで積んでましたけど、フフフ。

そんなわけで今回は、演劇女子部「遙かなる時空の中で6外伝~黄昏ノ仮面~」の感想です。いやー、色んな意味でツッコミどころ満載の舞台だった。一言で表すなら、原作の上澄みをスッ……ってやった感じの内容。良い評判聞かなかったけど、確かにこの脚本は私も含め原作ファンが怒るわ。二度目はないわ。

遙かなる時空の中で6外伝、開幕!

───長きをもって

栄えし世にも、終末がくる

水を失い、月も消えれば

龍神の神子が舞い落ちる

とある星の一族が残した「預言書」の朗読から、舞台は始まります。「水を失い、月も消えれば」、つまり水無月の新月、陰暦六月に龍神の神子が召喚される、の意。

時は、大正十二年六月十八日の午後九時。予言の通り、この日、帝都東京の帝国軍参謀本部で星の一族・萩尾九段が龍神の神子召喚儀式を行おうとしていました。星の一族には先見の力が備わっているんですが、九段さん、帝都東京が滅びる夢を見たらしく、「一刻も早く、龍神の神子と八葉が必要なのだ」と焦っている。そして片霧参謀総長に「はよ呼べ!」と、せっつかれてもいる。ゲーム版では未来が分かること隠し、星の一族の先見の力はとっくに失われているぞ~な風を装ってるのに、舞台では開けっぴろげ。

場面変わって、現代。同日午後三時、おばあちゃんの見舞いにやってきた高塚梓は、病院屋上で変な鈴の音と妙な声を聞きます。「汝、宝玉(ぎょく)に選ばれた、目覚めよ我が神子となる者、黒龍の神子」と言われ、ピューッと異世界へ飛ばされました。
帝都東京で儀式が始まり、予言の朗読パート2。直後、遙かなる時空の中で6のメインテーマ改め処刑BGM「黒蝶」に乗せて演者紹介。

───長きをもって

栄えし世にも、終末がくる

水を失い、月も消えれば

龍神の神子が舞い落ちる

神子は八つの葉を求め

龍の御代を望むが

その願いは叶わない

舞台版はここで切ってますが、予言にはまだ続きがあります。

昏くも明るき空の下

白光が時の外まで飛び

───そして

龍神の裁きが下されるだろう

ここまででワンセット。九段さん、あと四行くらい頑張って読んでください!その四行を端折る意味が分からないよ!

何やら分からん黒龍に呼ばれ、何やら分からん異世界へ召喚されてしまった梓ちゃん。彼女を見た軍部の人達が、「黒龍の神子!」「黒龍の神子様!」と言っているのを見て、「エッ?」となる私。というのも、ゲーム版ではここ「神子様だ!神子様が降臨されたぞ!」なんですよ。冒頭の黒龍も「我が神子」としか言わない。ゲーム版ではみんな「神子」としか言わず、梓自身とプレイヤーには第一章終わりまで彼女が「何の神子」であるか明かされない。何故か?それは「高塚梓の正体」がゲーム第一章の肝だからです。

まあ、舞台で尺が足りないのは分かる。分かるけど、良いんですか?良いんですかこれで!?あの「第一章完」のときの「アーッ!し、してやられたー!」を捨てるほどの価値がある脚色なんですかこれは?私は断然ゲームシナリオ派です。序盤で梓ちゃんが黒龍の神子であること明かすのは面白くない。そういう脚色は面白くないと思います!

ゲーム版では、召喚の儀で神子を呼んだ直後、鬼の首領ダリウス、鬼の一族・政虎が乱入。軍人と戦い、梓ちゃんをさらってしまいます。そして彼らの拠点である「蠱惑の森」に連れて行かれ、「現代に戻るには怨霊を対峙して陰の気を溜める必要がある」と騙され、共に暮らしながらダリウスさんの庇護を得て毎日怨霊対峙をしていくことになる。

そして二人目の神子召喚儀式の予定を知り、神子とその守護者である八葉の力を帝国軍に渡してはならないと思ったダリウスさんが、梓ちゃんを騙して愛宕山につれていき、仮面の力で彼女を操り、黒麒麟を召喚させて九段さんの結界および宝玉を破壊させるんですね。

で、黒麒麟が暴れる光景を見て梓ちゃんは戦慄し、「私を騙したの!?」とダリウスさんを責めるわけです。そして彼の口から初めて、彼女が「破壊を司る黒龍の神子」であることが明かされる。だからゲーム版では、第一章最後の台詞まで「黒龍の神子」の名は一度も出てこないんですよ。ダリウスさんはずっと「神子、神子殿」としか呼ばない。遙か1~5の主人公が全員白龍の神子だった、その先入観を逆手に取った見事なシナリオとミスリード。でも「黄昏ノ仮面」では、冒頭で梓ちゃんが黒龍の神子であることをバラしちゃう訳です。もったいないなー。

さて、いきなり召喚されてテンパっている梓ちゃんに片霧参謀総長が状況説明。「おそらく君は時空(じくう)を超えてきた」とか言ってるんですけど、ここ……。梓ちゃんも梓ちゃんで「一体、時空(じくう)を超えたってどういう意味ですか?」とか言うんですが……。九段さんみたいに「時空」と書いて「とき」と読むのが遙かシリーズなんですけど、むしろこのシリーズではそれ以外の読み方がないんですけど。ゲーム版序盤でルードくんも「じくう」と言ってるけど、すごく気になる。この読みは「とき」で統一してほしい。

その参謀総長、序盤からペラペラペラペラ喋ります。神子云々の説明は九段さんに譲っていいのでは…‥?、と思うくらいには喋る。九段さんは九段さんで「神子、怨霊と鬼を倒してくれ!」とグイグイきます。片霧参謀総長、「帝都にはびこる穢れの元凶は鬼だ!」と言い放ち、精鋭分隊の有馬さん、秋兵さん、友部らと「帝都にはびこる怨霊は鬼たちが生み出した~」と歌い出す。あれも鬼のせい!これも鬼のせい!もうみーんな鬼のせい!

片霧参謀総長は歌のあと、「鬼の一族を倒せば、君は必ず元の世界に戻れる」とバレバレの嘘をつきます。テンパっている梓ちゃんは、その言葉を信じちゃうんですねー。まあ、昔から敵に操られ傀儡化するのが黒龍の神子なんでね。舞一夜では傀儡化したあげく内裏に怨霊放ったりしてたからね蘭ちゃんが。正直、悪夢でしたよ。普通に考えれば死罪だぞあれ。とんでもねえ。

場面変わって、蠱惑の森。黒龍の神子が舞い降りたことを風で悟るダリウスさん。なんかマクロスみたいですね(笑)ダリウスさん、すごくいい笑みを浮かべて「(白龍の神子が召喚される前に)黒龍の神子を手に入れて、俺たちの計画を実行しなければね」
「破壊を司る黒龍の神子の力は絶大だ、その力を利用して、帝国軍を討つ!」。うーん、帝国軍を討つのはいいんですけど、ダリウスさん、ゲーム版では事前に村雨さんから召喚儀式の日取り入手して、当日に神子手に入れてましたよね?舞台版ではなぜそんな後手後手に……?この時点ですでに嫌な予感がする。このダリウスさんゲーム版より頭悪そうな予感がする。だって計画性もカリスマ性もない……。

一方、精鋭分隊の巡回に同行している梓ちゃん。背景からして煉瓦街かな。そこに怨霊がやってきて、ドンパチ始まります。「ともに戦おう、我らの神子よ~♪」と有馬さんに勧誘かけられてる。襲われていた一般人を助けるため無我夢中で銃をぶっ放し、怨霊を倒し、陰の気を取り込んで「クッ……」ってなってるのがちょっとエロい。

怨霊を倒して一息ついていると、上手から九段さんと白龍の神子・千代ちゃんが出てきます。いつ召喚したの?(笑)白龍の神子の召喚儀式、やっぱりダリウスさん達は黙って見てたわけですか?そこ原作と変えたらダメ、そこ変えたら彼らがすごく無能にみえる。白龍の神子、愛宕山に結界張って九段さんが召喚したんだと思うけど……、でもこの後のシーンで「ぬしが召喚されてからすぐに」って言ってるから普通に参謀本部か。何にしろ、白龍の神子召喚するなら、そこをダリウスさん達は襲撃しなきゃダメだと思います。ゲーム版ではちゃんと襲撃してたのに、舞台版だと見逃すのか。舐めプか。

神子二人はここで自己紹介し合うんですが、梓ちゃんが「千代?おばあちゃんと同じ名前だ!」と遙か6最大のネタバレをかましていました。でもこの伏線、最後まで拾わないんですよ。拾わずに終幕。最後、梓ちゃん現代に戻ったっぽいけど、おばあちゃん(現代ver.)出てこないし。

場面変わって、旅館街。精鋭分隊と神子たちが怨霊対峙しているところにダリウスさんらが乱入し、いきなり戦闘をおっぱじめます。「八葉が現れず白龍の神子は弱っている、黒龍の神子を手に入れるのは今だ」。ダリウスさんの狙いは、やっぱり黒龍の神子一人のようです。

「誰?」「鬼です」「この人達が!?」と、最初からビビりまくりの梓ちゃん。「少しの間、静粛に願おうかな」と、ダリウスさんは仕込み杖をクルクルして梓ちゃんを眠らせ、蠱惑の森に連れ去ります。口をカポッとやるかと思ったけどやらない。舞台のダリウスさんはそういうことやらない。紳士だから。彼ら、シュンッ!って消えましたけど、遙かシリーズの鬼は基本、瞬間移動する仕様です。どういった原理か?……すまない、答えられない。

場面変わって、蠱惑の森ダリウスの邸。知らない部屋のベッドで目が覚めた梓ちゃんがオロオロしていると、夕食持ってルードくんがやってきます。そのあとダリウスさんもやってきて、初めましてと自己紹介。
「君は今日からここに住むんだ、君には俺達の計画に協力してもらいたい」のお願いを、「嫌です」と即拒否。片霧参謀総長は怖いし、怨霊は出るし、いきなり連れ去られるしで、梓ちゃん超疑心暗鬼。そのせいで、「こんな世界はもう嫌~、信じられない~、あなた達は鬼~♪」と歌い出します。

「あなた達は鬼~」って酷くない?なんつー歌詞だ。ゲーム版でそれ言ったら即バッドエンドですよ。ダリウスさんが最も失望する台詞じゃないですかそれ。「……君も同じだ」って死に顔になるの見たでしょうが~、ゲームで!ネックレスのとき~!

そんで「あなた達は鬼~」の所の、岸本ダリウスの顔!あの目見て、あれ絶対ブチギレてるって。「人傷つける、あなた達は鬼~」って追い打ちかけるからだよ!

ゲーム版の梓ちゃんは愛宕山での一件からダリウスに怯えるようになったけど、舞台では片霧参謀総長に色々吹き込まれてるから怖がるのか。「あなた達は鬼だから信じられない!」って言っちゃうのかぁー。

で、次の歌詞「だから教えて~何をすればいいの、元の世界に変えるために~」って、いやいや、言ってたじゃないですか最初に片霧参謀総長が「鬼を倒せば帰れる」と。嘘だけど。でも帝国軍と鬼、どっちの言う事を信じればいいのか分からず混乱しちゃってるこの感じ、黒龍の神子っぽいねえ。いいよいいよ、その板挟みこそ黒龍の神子です!

また場面変わって、隅田川。梓ちゃんがあまりにも辛気臭い顔をしていたので、ダリウスさんが気晴らしに花火見物へ連れ出してくれました。ゲーム版だとこの花火イベントは八月七日。でも舞台ではさほど時間経ってないっぽい。

「鬼が花火をきれいだと思ってはいけなかったかな」ってすごい嫌味(笑)真に受けて「そんなこと!」とワタワタする梓ちゃん。多分これ、さっきの「あなた達は鬼~♪」の仕返しですよ。絶対、根に持ってるからその人。ダリウスさんの面倒くささは対神子専用なので、二人きりのときは、よくこういうジメッとしたこと言います。遙か八葉のこの面倒くささ、もういっそ愛おしいですよ私は。これまで面倒くさいことに定評がある地の朱雀何人攻略したと思ってんだ。

ダリウスさんは、花火より花火を見ている人間の顔が好きなのだそう。端正な横顔に見惚れながら「ねえダリウス、あなたほんとに……」で、まーた「グギギギギー!」。怨霊てめー、またしてもいいところで!馬に蹴られろ!

花火会場で怨霊に襲われてた市民を助けたはいいけど、お礼に石つぶてを投げられるダリウス。咄嗟に梓ちゃんを庇ったので、こめかみに石くらってダッバーと流血。その結果、死にそうな顔して一人でシュン!と邸に帰ってしまいます。「鬼が一体、何をしたっていうんですか」と憤るルードくん。ううーん、それには千年以上に渡る複雑な事情があってだなー、でも大体アクラムのせいです。あとシリンとセフルね。あいつらに言ってやって。

元凶↓

遙かなる時空の中で1_アクラム

場面変わって、ダリウスさんの自室。「私をかばって怪我したから心配で……」と梓ちゃんが様子を見に行きます。入室前にちゃんと声かけるの偉いね。黙って入るとその人、絆100下げるんで気をつけて下さい(笑)

ハンカチでダリウスの血を拭き拭きしながら、「私、あなたのこと勘違いしてたのかも……」。おおー、さっきの一件で先入観を捨てた。

二人は出会って間もないので、知らないことだらけ。梓ちゃんは「あなたの心が分からない、考えが知りたい」と一気に距離を縮めにかかります。グイグイいくね。でも一歩進むと百歩下がるのが八葉なので、慎重すぎるくらい慎重にいこうね。

自分のことを「怖くない」と言ってくれたのでダリウスさんも梓ちゃんに心を許し、帝国軍が「穢れの元凶は鬼」と公示したこと、鬼の一族の歴史、自分の目的などを明かします。軍は帝都東京の怨霊は鬼のせいと公示し、人々もそれを信じている。いつだって鬼は災いの元凶にされる。「俺は人々の誤解を解きたい、そして真の元凶を突き止めて滅ぼす」うーん、この世界の鬼は本当に昔から難儀な……。

で、ここでダリウスさんが話した「古来から特殊な能力を持つ鬼の一族は忌み嫌われてきた」云々。

あのー、遙かシリーズの「鬼」の定義はちょっと特殊でですね、ルーツは神代にまで遡ります。その昔、葦原の中つ国に「輝血の大蛇(=八俣の大蛇、実は代替わりする前の黒龍)」がおり、人々は毎年、生贄を捧げておりました。で、一人の少女が輝血の大蛇を倒すために立ち上がり、日向の一族・月読の一族・星の一族とともに龍を倒すんですね。でも彼女はそのとき落命。人々は少女を殺してしまった畏れから、以後、少女の容姿の金髪碧眼を忌むようになった。そして金髪碧眼を「異形・鬼」と呼び、「まつろわぬ民」とともに迫害するようになります。ここから千年以上に渡る鬼と人間の対立スタート。ちなみに、この金髪碧眼の少女が初代・龍神の神子。モデルは言うまでもなく天照大神(と金髪碧眼卑弥呼説)。

ダリウスさんのスキンシップ攻撃から逃げるように部屋を出てきた梓ちゃん。ドキドキを誤魔化すため、偶然通りがかった政虎さんを「虎、虎」とからかうと、逆に手を掴まれ、ビヨーンと上にやられてお風呂スチルの刑。ここで政虎さん、「俺の死んだ親父は~」と、自分の過去を告白。お、重い(過去が)。

一方、精鋭分隊はヘッタクソな人相書きを持って梓ちゃんを捜索していました。描いたのは夢羽ちゃんらしい。ここ、ゲーム版では描くの九段さんなんですよね。九段さん、ものすごく有能なのに絵はヘッタクソ。夢羽ちゃんもヘッタクソ。直後、西田のワンダーランド劇が始まり、ビヨーンズのメタネタなどで一時、世界観が崩壊します。え、崩壊してますよね?「してるぅ!」

山崎夢羽画伯

夢羽画伯

萩尾九段画伯

九段画伯

西田の「この人相書きの女性と私ぃ、どっちが可愛いですかぁ?」に「何言ってるんですか?」と秋兵さんがマジレスしてましたが、彼は紳士で頭の回転も速い設定なので、「そうですね、僕は西田さんもこの人相書きの君も、どちらも同じくらい魅力的だと思いますよ♡」くらいは言ってほしかったね。そういう人なんですよ地の朱雀ってやつは。

で、夢羽ちゃんのメタ発言深堀りして「メジャーデビューとは何だ?」と余計なこと聞く有馬さん。秋兵さん、困り顔で「ちょっと分からないです……」。ほら余計なこと聞くからぁ~。でも地の朱雀に「分からないです」は言ってほしくないな。分からなくても口八丁、嘘八百で乗り切るのが地の朱雀なので、もうちょっと機転でこう……なんかこう、うまい具合にチャチャッと切り返してほしかった。

場面変わって、蠱惑の森のダリウスさん。黄昏れながら「君の心が知りたくて~♪」とか言ってますよ。花火大会の日に色々話をしたせいで、梓ちゃんに情が湧いたみたいです。情というか、それ情は情でも恋情なんですけどね。恋のつぼみなんですよ、フフフ。知らぬは本人ばかりなり、っつってね。いわく、帝国軍への憎しみを梓ちゃんが溶かしてくれたんですって。

でもそのせいで「計画」を進めることに迷いが出てきた。梓ちゃんを利用することにも戸惑いが生まれた。「他にも方法はあるかと思ってね」なんともまあ、弱気なことを。「神子の力なくして、この計画は成功しません!あなたはずっと大義のために生きてこられたではありませんか、帝国軍に復讐の鉄槌を下すと!」とルードくん一喝。私もこの段階では「そうだ!ルードくんの言うとおりだ!」と思ってたんですけど、宝玉壊す気もなくて、凌雲閣の地下に四神の結界張ってないなら、別に神子いなくてもいいんじゃないかな。

帝国軍の闇、つまりダリウスさん達の敵は浅草・凌雲閣の地下にあって、ゲーム版ではそこに四神の結界が張られてるんです。この結界を破れるのは四神を使役する龍神、その加護を受ける神子だけ。だから破壊の力を持つ黒龍の神子・梓ちゃんに頼もうぜ、と。陰の気を溜めて黒麒麟呼んだら一発だから。ダリウスさんが黒龍の神子を欲した一因もそこにあるんですが、四神の結界がないなら神子、いなくてもいいんじゃないかなー。

ダリウスさん、梓ちゃんを巻き込みたくないので、「もう仮面使っちゃう!」と言い出しました。すごい瘴気、すごい禍々しさの仮面。もうライティングからして禍々しいです。スポット独り占めだよ。さすが歴代鬼の首領(主にアクラム)の怨念が籠もっているだけある。「ダリウス様、仮面に頼るのは危険です!」、そんなこと百も承知なんだぜ。

夜になりました。また花火を見に来た梓ちゃんたち。そこで精鋭分隊と鉢合わせ、でも今日は一時休戦。だって花火だから。花火だから、にこやかに焼き鳥やコロッケを分け分けしたりもする。だって花火だから!!

外套の中に隠してたコロッケを友部に取られた有馬さんがなぜあんなにキレたかというと、彼はコロッケが好物だからです。下宿先にお土産で持っていってあげたら、めっちゃ喜ぶ。でもこれは梓ちゃんの夢でした。鬼と人間が仲良くコロッケ食べる世の中になればいいのに……、そんなほのぼの願望。夢にみるってよっぽどですよ。あと、女の子の部屋にしれっと入ってきて寝顔観察してたダリウスさん完全にアウト。たまに紳士じゃないところが出る(笑)

鬼と人間、ダリウスさんと梓ちゃんの間を、深い河が隔てているそうですよ。深い河ね、深い河、深い河……景時さんのキャラソンにそんな歌詞ありましたね……。

「ねえ、私とあなた、笑い合って生きていけるよね~♪」お?プロポーズですか?

プロポーズ(ちがう)を受けたダリウスさん、「散歩に行こう」と嘘をついて梓ちゃんを夜の浅草に連れ出します、そして道のど真ん中に置き去りにします。おい待て、真夜中だぞ!そして梓ちゃんも、夜の散歩にホイホイついていかない!慎みを持て!

さっきのプロポーズ(ちがう)で何かのスイッチが入り、完全拒否モードになったらしいダリウスさん、梓ちゃんの言うこと一切聞かず、「さよならだ」と一方的に別れを告げてヒュン!と消えます。もうねー、こっちが一歩近づいたら百歩下がる、この面倒くささが八葉ですよ、分かりますか皆さん(笑)

「え?ダリウス?ねえ、ダリウス!」と混乱する梓ちゃん、そこに偶然(を装って)通りがかったのが村雨さん。「よかったら安全なところまで送るが」と申し出るも、「スマホのマップを見て帰りますから」とフラれる。「携帯電話か、フフフ」と大正期にないオーパーツを知っている風なのは、この人、神子召喚のときに巻き込まれた現代人だからです。

場面変わって、蠱惑の森。ダリウスさん ルードくん達に「梓が逃げた、もうここには戻らないだろう」と告げます。わざと逃したことを察するルードくん。まあダリウスさんといる時間長いし元々、聡明な人なんでね。

で、梓ちゃんと村雨さんは夜道で軍人(憑闇)に襲われていた青年を助けます。ここ小石川ですか?違うよねえ。急に始まる村雨さんの大立ち回り。ズバッーってやってるあの武器、ドスにみえるけど実は隕石から作った流星刀。実はダリウスさんから貰ったものだよ。

ここの劇中歌「うっるっわっしの、梓お嬢様~」のメロが完全にプリンセス・マーガレットなんですが、使い回すのやめてくれる?(笑)この青年、村雨さんに素性を聞かれると一気にテンションが下がり、頭を抱えながら「俺は記憶がないんだ~♪」と言い出します。ゲームでは「記憶戻らなくてもいっかー」くらいのテンションだったのに、舞台ではえらい深刻そうな顔で……。

名前も忘れちゃったので、梓ちゃんが付けてあげることに。瞳の色からとって、彼の名前は「コハク」くん!でも君、ほんとは蠱惑の森側の人間なのに……。舞台版では、最後までダリウスさん達との絡みなしとか……。

村雨さん、実はダリウスさんに「梓を保護してくれ」と言われて浅草へ来たそうです。さっきは他人っぽく声かけたくせに、なんだそれ(笑)最初からそう言ってください!
そして梓ちゃんをカフェー・ハイカラヤにご招待。「慌てて携帯電話取り出すなんてガキだな、フフフ」と、ここでも匂わせるので「まさか村雨さんも、私と同じ時空からやってきたの!?」と気づかれる。あかねちゃん花梨ちゃんゆきちゃんなら気づかなかったかもしれないけど、梓ちゃんは気づきました。そりゃ気づくよ。

村雨さん、情報屋なので何でもお見通しです。コハクくんの腕の痣を見て、憑闇実験から逃げ出し、軍人に追われていたことを言い当てます。尺がないので重要なネタバレをキャラに言わせ、話を端折るしかないんである。さらに、浅草の凌雲閣の地下に巨大実験場があるらしいことを明かし、強引に物語をたたみにかかる。とにかく何でも知っているよ。

「ダリウスに伝えなきゃ!」と店を飛び出す梓ちゃん。「鬼が悪者なの?俺を実験に使おうとしてた人たちが悪者なの?」と戸惑うコハクくん。いや、どう考えても後者だろ。君を変な花の培養液に浸してウフウフしてた奴らが悪者だよ。ド変態です。

隅田川に行くと、そこに一人ぽつねんとダリウスさんが。舞台版のダリウスさん、いつも黄昏れてるイメージ。サブタイの「黄昏ノ仮面」ってそういう意味なんですか?もしかして(笑)たそがれ清兵衛的な?

「梓、なぜここに」「憑闇は帝国軍が生み出していたものだって」「なぜそれを!?」「村雨さんに教えてもらったの!」。うーん、真偽の判断ができるようになったのは進歩だけど、その真実にはゲーム版同様、自分の目と足で辿り着いてほしかったなあ。じゃないと神子の成長が見えにくい。梓ちゃん、ここで「あなたと帝国軍の間に何があったの?」と尋ねます。

ダリウスさん、腹をくくって片霧清四郎との過去を梓ちゃんにぶっちゃけます。首領になって間もない頃、彼は「火山に咲いているアダバナを見つけ、軍に提供してほしい」と片霧清四郎に持ちかけられました。鬼の一族の力を人々のために役立てたいと思っていたダリウスさん、この取引を受けますが、のちにアダバナが強兵計画の材料であること、騙され強兵計画の片棒を担がされていたことを知るに至る、と。

「自分の罪を償うためにも、俺は帝国軍を討たなければならないんだ!」、まあ、そうしないと前に進めませんよね。過去にケリをつけないとね。強兵計画ぶっ潰さないことには。話を聞いた梓ちゃん、「酷い、そんなの酷すぎるよ!」と怒り、「私はダリウスの苦しみを何も知らなかった」と泣き出します。でも「私、みんなと一緒に戦いたい!」と、すぐ立ち直る。立ち直りクソ早い。さすが神子。

彼女もね、ダリウスさんの願う「鬼と人間がともに生きる世界」を作りたいんですって。愛ですねえ。でも「少し考えさせてくれるかい?」とダリウスさん消極的。内心嬉しいけど、危険なことには巻き込みたくないんですもんね。

いい雰囲気になったところに、片霧参謀総長feat.精鋭分隊乱入。はーい、黒龍の神子を取り戻しにきましたー。おのれ片霧ィ……馬に蹴られろ!

「違うんです!鬼は敵じゃないんです!」と梓ちゃんが説得にかかるも精鋭分隊、誰も話を聞いちゃくれない。「梓下がって!決めたんだ、俺は君を守る!」とダリウスさん。この時点で完全に惚れてるの丸わかりだけど、その決意するにはちょっと動機が弱い気もする。ダリアも料理もプロポーズもネックレスも愛宕山も監禁もシュークリームも離別も仲直りも夜会も川ドッボーン!もなしで、その決意に至るのはなぁ……。

梓ちゃんの制止もきかず、交戦するダリウスさんと有馬さん。結局、秋兵さんがダリウスさんをバッサー!斬った隙に精鋭分隊が梓ちゃん奪還。あっち行ったりこっち行ったり忙しないけれども。ダリウスさんが弱ってるうちに精鋭分隊はササッと撤収します。弱ってるんだからそのままダリウス討てばいいのにね。でも政虎さんがいるから厳しいか。

そんなわけで奪還され、参謀本部に戻ってきました。梓ちゃんは有馬さん達に強兵計画と憑闇のことを暴露……してる所にヌッとなんか来る。「何を話していたのかね?」

片霧参謀総長は「神子と二人で話したいから」と有馬さん達を追い出し、ネチネチネチネチ梓ちゃんを問い詰めます。怯むかと思いきや「怨霊を鬼のせいにするのやめてください!」と臆せずにくるので、ついにキレた。「小賢しいガキの分際で、私の邪魔をー!」
ここで片霧参謀総長に取り憑いた、禍津迦具土神が歌い出しました。エッ、邪神くん、君歌うの?

「我は邪神~禍津迦具土神~、全てを焼き滅ぼす火の邪神~♪」すっげえ歌詞だな、オイ。

この邪神、とにかく神子を焼き尽くしたくて、たまらないみたいです。でも刀で斬りかかってきた。片霧参謀総長in邪神に斬りかかられ、ピンチになっているところへ、九段さん乱入。参謀本部にいるのは危険と察して、隠し通路から逃してくれます。彼は神子第一なので、「参謀総長、ぬしはっ!」と、おこです。

場面変わって、ハイカラヤ。怪我した梓ちゃんが戻ってきて、「ダリウスに会わせて」と村雨さんに頼みます。片霧参謀総長が邪神に取り憑かれていることを知らせるためにね。その頃、参謀本部では友部が邪神に襲われていました。「我の養分にしてやろう」、ええ~、首しめられてる……。友部ェ……。

ハイカラヤに来たのはダリウスさん……ではなくルードくん。片霧参謀総長が邪神に取り憑かれていること、災いの元凶がその邪神であることを知らされ、さすがの彼もビックリしたようです。ギョッ!ってなってる。梓ちゃんはルードくんにも「ダリウスに会わせて」と言うんだけど、当の本人が面会拒否してるらしい。

でもルードくんが「この件は任せてください」と言ったので一旦預けます。この舞台におけるルードくんの頼もしさ半端ないな。有能な匂いがプンプンする。

「俺は九段に全てを伝えてくる」と、村雨さん。実はこの二人は知古です。神子召喚に巻き込まれて数年前の京都にタイムスリップした村雨さん(空腹)が食物を求めて忍び込み、生き倒れた場所が九段さんのお家だったという。どっかの将臣くんみたいですね。

ダリウスさんもルードくん経由で邪神の存在を知りました。

「敵が邪神なら、なおさら梓を巻き込むわけにはいかない」……うーんでも、君の力を貸してくれ!ともに戦ってくれ梓!と言われたほうが喜ぶと思いますけどね今の梓ちゃんは。色々吹っ切れてるから、邪神に向かって銃撃ちかけて蜂の巣にすると思うけど。

一方、参謀本部。有馬さんたちも、村雨さん経由で邪神の存在を知りました。帝国軍が秘密裏に強兵計画やってることを知らされ、でも信じられない。「軍にいながら軍に疑いを持つなどあってはならない」と自分に言い聞かせてる風な有馬さん。「軍は俺の誇りだ、貧しい家の出身だった俺を認めてくれた、そして今の役目を与えてくれた」自分の目で真実を確かめるべく、彼らは凌雲閣に向かいます。

そしてハイカラヤ。梓ちゃんは、なんとしてでもダリウスに会いたい。もう色々と吹っ切れてるし、腹もくくってるので「私は黒龍の神子です!」「帝都の人と鬼を助けたい」と言い、結界があるのを承知で蠱惑の森に突撃します。言うことが段々、神子神子してきたね。同行を願い出たコハクくん、巻き込みたくないとやんわり断られてショボーン。村雨さんは「あんたの好きにすればいい」と梓ちゃんを尊重してくれました。35歳男の余裕。さすがの包容力。

有馬さん達が凌雲閣に到着。床に転がっていた重症の友部。でも憑闇にはなっていない様子。もし片霧参謀総長が邪神に取り憑かれているなら俺が斬る!と、ここで有馬さんが腹をくくります。秋兵さんに対する彼なりの優しさです。

蠱惑の森、入り口まできた梓ちゃん、「お願い!中に入れて!」と叫ぶとダリウスさんが出てきてくれました。結構すぐ出てきてくれたね。

「ダリウス、私の力を使って」「それはできない、確かに俺は君を利用しようとした、でもね、間違いだと気づいた。自分の罪は自分でケリをつけるべきだと」この~頑固頭!地の青龍!「君を傷つけたくないんだ」と言い、スッと仮面を取り出すダリウスさん。でも「目が揺れてる、迷ってる!」と図星差されてキョドる。

梓ちゃんのこと、さりげなく「愛しい人~♪」って呼んでますよ。ちょっと、大事なことはもっと大きな声でハッキリと!

「交わらぬ、二人の運命~♪」バカヤロー、弱気になるんじゃない!黒龍に頼めば都合つけてくれるから多分!そこは要相談で!

ダリウスさん、スッと仮面を装着します。「目を見て」で梓ちゃんに催眠をかける。なんか妙に手慣れててやだ。そんなこんなで眠る神子を置き去りにし、ダリウスさん、ルードくん、政虎さんで凌雲閣へ。村雨さんとコハクくんも、梓ちゃんを放っておけないと凌雲閣へ向かいます。いまは寝てるけどね、その神子。出会って間もないのに愛されてますねえ。

しばらく経ってからハッ!と目を覚ました梓ちゃん。「体が重い……これが仮面の力……」でもすぐ立ち上がり、「ダリウス、あなたを一人で戦わせたりしない!」と凌雲閣へダッシュ。ですよね、そうなるよねー。大人しく待ってる女じゃないんだから、目が覚めたらどっちみち追うんだから、最初から連れてってくれよって話ですよね。

同時刻、浅草・凌雲閣の地下。怪しい空間にアダバナの培養液に浸された新兵らがズラーッと並んでいます。富国強兵!富国強兵!と調子こく片霧参謀総長に「閣下、あなたは間違っておられます!」と怒りを爆発させる有馬さん。でも「ほざけ、この一兵卒風情が」と一蹴される。ほざけって。

「父さん、あなたはどうしてしまったんですか!?」うーん、秋兵さん、あなたのお母さん、最愛の妻を亡くしたとき、軍人ゆえその死に目に合えなかったのが実は相当堪えてたんですよその人。そして国を守ろうとする思いが行き過ぎちゃって、そこを邪神に付け込まれたんです。舞台版だと、ただのパワハラクソ野郎だけど、片霧参謀総長にも色んな事情と思いと信念があって……続きはゲーム版「遙かなる時空の中で6」本編の片霧秋兵ルートを御覧ください。

そして強兵VS有馬・秋兵コンビで戦闘開始。ボコ殴りしたりされたりの所に颯爽と現れるダリウスさん達。倒す敵が同じなので一時共闘です。こういう王道展開燃えますね。舞台版の有馬さん、「鬼と手を組むなど死んでも御免だ!どっかいけ!シッシッ!」とか言いそうなのに、言わないのがいい。硬派な見た目に反して考えが柔軟。隊長の器。でもこの天地青龍コンビ、ちょっと仲が悪い。

「俺の正義はこの帝都を守ることだ、お前ら鬼はそのために手を貸せ」

「いいね、喜んで」

ちょっと仲がいい〜(笑)

ダリウスさんは片霧参謀総長in邪神をブッ叩くため、単身上階へ。

同時刻、梓ちゃんが凌雲閣に到着!合流!そして歌う!

「ダリウス、あなたは夢花火~咲いては散りゆく~♪」、殺すな殺すな(笑)

ダリウスさんを追いたい梓ちゃん。援護しましょう!とルードくん。「生きて帰ってこいよ」と二人を送り出す政虎さん。オットコマエだなあ。

ダリウスさん、片霧参謀総長と刺し違える覚悟で戦いを挑みます。

「梓のためならこの身がどうなってもいい!」ハッ?なに言ってんだ、全然良くないです!まあ、最悪自分が死んでもルードくんがいるから後顧の憂いはないんでしょうけど、死んじゃダメ!

梓ちゃんは梓ちゃんで、「ダリウスのためなら現代に帰れなくてもいい!」。うん、それは別にいいな。戻れなくてもいい。現代に戻らず蠱惑の森で暮らすのは全然アリ。

そして、梓ちゃんにしばし遅れて千代ちゃんと九段さんが凌雲閣に到着。これで役者が揃いましたよ!あとは邪神をボコるだけ!片霧参謀総長in邪神の力に押され防戦一方のダリウスさん。ここで最終兵器の仮面を装着。

「使ってはだめ!」

「この仮面で全てを終わらせる!」

話が平行線です。交わらないねえ二人の運命。じゃあ歌で説得してみようか。

「使わないで~♪」

「他に手がない~♪」

やっぱり平行線です。

片霧参謀総長、ここで禍津迦具土神に変身。「我は邪神~禍津迦具土神~全てを焼き滅ぼす火の邪神~♪」何度聞いてもすげえ歌詞だな、オイ。

「みんな下がって!私がすべて浄化する!」と出てくる千代ちゃん。悲しみが漂っているので黙っていられない。だって白龍の神子だから!

片霧参謀総長が千代ちゃんを参謀本部にとどめ置いたのは、穢れで弱らせ、八葉を選定させないためだったんですって。なんだいそれ、初耳だよ。ゲーム版では千代ちゃんのおかげで軍邸にものすごく清浄な気が漂ってダリウスさんがキレたのに、そのせいで梓ちゃん口にシュークリーム突っ込まれたのに、帝国軍、彼女のこと穢してたの?穢れが強すぎると、それはそれで九段さんが気づきそうなものだけどね。

千代ちゃん、すでにフラフラだけど力を振り絞って「めぐれ天の声!」と浄化を試みる。ピッカー!しかし邪神くん、あんまり効いてません。凌雲閣が崩れそうなので、とりあえず外へ避難するか!

実はこのラスボス戦、ゲーム版では大正十二年九月一日設定なんです。現代と異世界は微妙にリンクしているので、現代の大正十二年九月一日に起こったことが異世界の帝都でも起こる。そう、大正十二年九月一日といえば関東大震災。凌雲閣は関東大震災で半壊、だから今、この凌雲閣も崩れようとしているわけです、ガラガラと。

「行ってくれ、みんなと共に。ここは俺が引き受ける!」と、ダリウスさんがまた仮面装着。しかし鬼の首領の怨念(主にアクラムの)に侵食され、「アアー!ウワァー!アッ、オワー!」と、延々もがき苦しむ。すごい乗っ取られかかってますね。しつこいもんなアイツ(アクラム)。

苦しむダリウスを見ていられず、素手で仮面を引っ剥がす梓ちゃん。ねえ、舞台版の神子、そういうとこあるよね(笑)なお、ゲーム版では、「撃ち抜くよ、ダリウス」と言って、銃でパーンッ!とやります。

凌雲閣が本格的に崩れてきたので、みんな外に避難!ゴウゴウ風と炎が鳴って、スポットライトが真っ赤っ赤に。分かりにくいけど、凌雲閣が燃え崩れてる、あのスチルの表現ですかね。

禍津迦具土神に手が出ず、為す術もない。絶望感漂う中、「この帝都の人たちは、私が守る!!」と梓ちゃん。その瞬間、ピッカー!と光が差し、宝玉が八葉を選びます。「なんということだ、龍の宝玉が、神子を守護する八葉に我らを選んだ」と九段さんビックリ。うーん、でもこの演出だと彼ら、梓ちゃんの八葉みたいじゃない?(笑)ゲーム版ではここ千代ちゃんいないから違和感ないけど、舞台版だと最後までいるからね。

そして、いきなりキレる禍津迦具土神。「ワレハ、コノセカイヲ、クライツクスノダー」なんだその棒読み!邪神くん、もっと感情込めて!

テッテテー♪さあ、泣いても笑ってもこれが最後、ラスボス戦です!八葉に選ばれたのでみんな微妙にパワーアップしました。四神イベントも明王呪イベントもやってないけど良いんですかね、これ。反則では?でも四神の加護を得ても邪神に手が出ない。この邪神、「迦具土」の名の通り火属性なんだけど、舞台版の神子が何属性か分からないから作戦の立てようがないんだな!そもそも、札も協力技も四神召喚も明王呪も使役も招霊も使わない戦闘ってなんだオイ!それでも遙か6か!なんのための黒龍の神子だ!陰の気なんのために溜めたのあれ!

やられっぱなしで防戦一方の八葉。みんな地面にベチャッ!となり、クッ……とかウッ……とか言ってる中、梓ちゃんが一人立ち上がり、「私がみんなを守る!」と言って、邪神に銃をぶっ放しました。オットコマエだなあ。しかし直後、気を失って倒れます。え?ちょっと、え? あ、「「梓っーーーー!」」

ダリウスさんと私の心の声がフュージョンした瞬間。

でもちょっと待ってくださいよ。この展開だと完全に梓ちゃんがヒロインじゃないですか。ダリウスルートのヒロインはダリウスさんですよ、そこ原作と変えちゃダメ。

「神子、我が神子」

梓ちゃんがバッターン!した後、舞台暗転して黒龍さんが出てきました。しつこく「神子の望みは何だ」と聞いてきます。最初は元の世界に帰ることだったけど、今は違うでしょうね。「私の望みは、私の大切な人たちが、これ以上戦わずに、平和に生きていける世界を」。ほーらね。時間かかりそうだけど叶うといいね。叶いますよきっと。私はネオロマ「遙かなる時空の中で~WW2神子の決断~」とかもやってみたいけど。フフフ。平和が一番じゃけえ。

「……汝の望みは叶うであろう」ハッ?お前が叶えるんだよ、他人事みたいに言うな!はよ白龍連れてこい!

終幕。

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