数日前、読者の方から「ブログ記事がYouTubeの動画に無断転載されていますよ」というメールをいただきました。エッ!と思いつつ当該動画URLを開くと、確かに今年6月に公開した記事の文章が一部改ざんされた上で無断転載されているではありませんか。
無断転載された記事がこちら▼
つんくの闇丸出しでクッソ怖い怪曲Are you Happy?のMV感想
このまま放置するわけにもいかないので、すぐにYou Tubeへ通報。今回はその「通報」、つまり「著作権侵害の申し立て」のやり方を(ミスした所も含めて)解説していきます。
無断転載動画を発見→YouTubeへ削除依頼→削除完了までの流れはこんな感じでした。手続きにミスがなければ、申し立てから半日後には動画が削除される。ミスが……そうミスがなければね!
【時系列】
- 無断転載されますよ~と教えてもらう(8月1日12時)
- 「著作権を侵害したコンテンツに対する削除通知の送信」をする(8月1日16時)
- YouTubeから情報が足りないとメールがくる(8月2日17時)
- 著作物・無断転載箇所などの情報をYou Tubeに返信(8月2日18時)
- 当該動画が削除される(8月3日2時)
目次
1、ブログ記事の無断転載を発見
当ブログの記事が無断転載されていたのはYouTubeにアップロードされている「字幕動画」、再生すると上から下に文字が延々スクロールするやつですね。
どこかで見たような文章だな……アッ自分で書いたやつだコレ!(キャプチャ撮り忘れたのでイメージ画)
2、YouTubeに著作権侵害の申し立てをする
当ブログで公開している記事は、すべて私が1から考え・執筆したもの。つまり私の著作物です。著作権侵害の申し立ては、著作権を有する本人しか行うことができません。今回は私が「無断転載された元記事の権利保有者」なので、ここは問題ありませんでした。
では以下から、具体的なやり方を解説していきたいと思います。
まず、無断転載動画を開き、動画右下にある三点リーダーアイコンをクリック。出現したプルダウンメニューの一番上にある「報告」を選択します。
すると、Lightbox風のウインドウが表示されますので、上から8番目「権利の侵害」にチェックを入れ、その中の「著作権の侵害」を選択。
「著作権を侵害したコンテンツに対する削除通知の送信」という画面に切り替わったら、画面中央にある「著作権侵害に関する申し立てを送信」という青ボタンをクリック。
この青ボタンをクリックすると「著作権の侵害に関する通知」という入力フォームが出てきます。このページに、削除してほしい動画の説明、申し立てに必要な個人情報を記入していきます。
3、著作権の侵害に関する通知の書き方
まず、「問題についての説明」は「著作権侵害(他人が私の作品をコピーした)」にし、「著作権侵害・影響を受けた当事者」は「自分」にチェックを入れます。
「削除する動画」項目の「権利を侵害していると思われる~」部分には、削除対象となる動画URLを入力。今回無断転載されたのは動画じゃなくブログ記事なので、「権利を侵害された作品についての説明」は、以下のようにしました。
【私が実際に記入した情報】
- いずれかを選択してください:その他
- 公演の種類:自身が運営するブログ「よなかのはなし」で公開しているオリジナル記事
- 著作権対象物のタイトル「つんくの闇丸出しでクッソ怖い怪曲Are you Happy?のMV感想(※無断転載されたブログ記事のタイトル)」
- 補足情報:【権利侵害された記事のURL】https://www.hiroseyonaka.com/entry/morningmusume18-are-you-happy
- 該当のコンテンツの位置 動画全体
後述しますが、この内容で送信したら翌日YouTubeからメールが来て「もっと詳しい情報送れ!」と言われました。「補足情報」の部分には、著作物・作者名・作成日・無断転載箇所のタイムスタンプ・記事更新告知ツイートのURLなども記載しておいたほうがいいようです。
4、申し立てに必要な個人情報を入力
次は、申し立て手続きに必要な個人情報を記入していきます。偽の住所・電話番号を書くと、YouTubeチームに「不誠実な申し立てだ!」と言われてしまうので、以下の画像を参考にし、正確に記入してください。
私は現在タワーマンションに住んでいるのですが、「番地」の部分には「○丁目○番」までしか書きませんでした。ここに記入した情報はすべて相手方に提供されるからです。
「部屋番号まで書かなければいけませんか?個人情報をネットに晒されるなどの二次被害が発生した場合、御社が責任とってくださるんですか?」と、キレ気味にYouTubeへ返信したら、番地まででOK、ということになり、番地以降の住所未入力でも入力手続きを進めてくれました(※後述)。
5、同意事項
個人情報を記入し終わったら、同意事項すべてにチェックを入れて署名。署名はYouTubeユーザー名ではなく、本名を入力してください。
そして、ロボットではないことを証明するため「reCAPTCHA 」にもチェックを入れ、最後に「申し立てを送信」ボタンをクリック。
これでYouTubeに「著作権を侵害したコンテンツに対する削除の通知」が送信されました!不備がなければ、YouTubeが当該動画を削除してくれるはずです。
6、著作権侵害申し立てに慣れてない筆者、痛恨のミス
著作権侵害の申し立てを行なった翌日、YouTubeチームからこんなメールが届きました。
廣瀬夜中 様
著作物に関するさらに詳しい説明が必要です。この情報をご提供いただくまで、お客様のリクエストは処理いたしかねますのでご了承ください。役に立つと思われる情報はどんなことでもお知らせいただければと思います。作品のタイトル、タイプ、作者の名前、作成日、著作権登録番号(その作品が登録されている場合)、または問題の動画でお客様の作品が表示される箇所を特定するタイムスタンプなどがあれば、お客様のリクエストに対応するうえで大変役立ちますのでぜひお知らせください。ご協力のほどお願い申し上げます。
(中略)
You Tubeチーム
私は、無断転載された元記事URLと著作権侵害した動画のURLだけ送れば、あとはYouTubeが双方のコンテンツを確認し、動画を削除してくれるのだろうと思ったのですが、「もっと著作物の情報送ってくれる~~?」と言われてしまいました。アッ、ハイ……
追加情報を送る場合は、送られてきた「宛名:YouTube Copyright」のメールにそのまま返信すればOK。「著作権を侵害したコンテンツに対する削除の通知フォーム」を再度立ち上げる必要はありません。
で、私が実際に送ったメールが以下。名乗りはYouTubeユーザー名の「廣瀬夜中」にし、著作物の詳細や、無断転載された箇所をタイムスタンプとともに説明。この文章はコピペして使っていただいても結構です。
You Tubeチーム ご担当者様
お世話になっております。昨日、著作権侵害による削除依頼フォームから無断転載動画削除の申し立てを行った、廣瀬夜中(著作権者名)と申します。先日お送りした著作物に関する情報が不足しておりましたこと、大変申し訳ございません。改めて、無断転載された当方の著作物(自身が運営するブログ記事)に関する説明をさせていただきます。
今回無断転載されたのは、当方が独自ドメインにて運営しているブログ「よなかのはなし(URL:https://www.hiroseyonaka.com/)」に掲載している「つんくの闇丸出しでクッソ怖い怪曲Are you Happy?のMV感想 」と題する記事(URL:https://www.hiroseyonaka.com/entry/morningmusume18-are-you-happy)の文章です。元記事の文章は一部改ざんされた状態で、動画に無断転載されています。
権利侵害している動画のタイトルおよび、動画URLがこちらです。
■無断転載動画のタイトル
【Mステ出演が好評】つんくの闇丸出しで怖い怪曲、モーニング娘。’18新曲「Are youHappy?」解説【ハロプロ】
■無断転載動画のURL
https://www.youtube.com/watch?v=ZKF-_XvtY_c
当方はブログで公開している記事の無断転載および、文章の加筆・修正を一切許可しておりません。これは明らかな著作権侵害です。以下に、著作権侵害動画に無断転載されている部分を、一部ですが記載します。
【動画スタンプ0:31】
■元記事内の文章
先に言っときますが「Are you Happy?」というハッピーそうな字面を真に受けてYouTubeを開くと、とんでもねえことになります。
■権利侵害している動画の文章
先に言っておきますが、「Are you Happy?」というハッピーそうな字面を真に受けてYouTubeを開くととんでもないことになります。
【動画スタンプ1:26】
■元記事の文章
既視感アリアリの振り付けを経てやってくるのが賛否両論のサビ(サビとは言ってない)。
■権利侵害している動画の文章
既視感アリアリの振り付け(YOSHIKO働けw)を経てやってくるのが賛否両論のサビ(サビとは言ってない)。
このように、動画全体で元記事の文章が無断転載された上で、一部改ざんされています。
当方は元記事を2018年6月6日に投稿し(元記事の投稿日時が6月7日になっているのは、投稿翌日に記事内の誤字修正をしたためです)、Twitterでもその告知ツイートを行いました(当該ツイートのURL:https://twitter.com/hiroseyonaka/status/1004404368429334529 )。
記事内容、記事掲載年月日からも、当方が正当な著作権所有者であるとお分かりいただけるかと思います。
最後になりますが、昨日フォームからお送りした「著作権侵害に関する通知」に関して、1つお聞きしたいことがあります。「申し立て人の住所」項目に「都道府県・市・郵便番号・番地」があり、当方は「番地」の箇所に「1-1」とだけ記入し、御社へ送信いたしました。
ここは番地以降の住所(マンション名・部屋番号)の記入も必要だったのでしょうか?申し立て人の本名・住所・電話番号がすべて相手方に送信されるということは、逆恨みによって個人情報がネットに晒される、悪用されるといった二次被害の可能性もあるということです。もしそのようなトラブルが発生した際は、御社が責任を負ってくださるのでしょうか?それとも、こうしたリスクを考慮し、削除依頼フォームは番地までの記入(当方の場合であれば1-1)で問題ない仕様になっているのでしょうか?
もし「番地」の項目に「マンション名・部屋番号」の記入が必要なのでしたら、当メールのご返信にてお伝えいたします。すでにお伝えしている情報だけで処理ができるのでしたら、そのようにしていただきたく思います。
このような権利侵害通知の手続きは初めてなもので、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。ご検討の上、ご返信等いただけましたら幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。
廣瀬夜中(著作権者名)
メールアドレス:ここにgmailのアドレスを記入
5、動画が削除される
YouTubeに返信した日の深夜2時ごろ、「動画を削除しました」というメールが届きました。
仕事が早いなYou Tube
当該動画URLを開き、確かに削除されていることを確認。ブロックと同様、「○○(著作権名)の申し立てにより削除されました~」と表示されるのかと思いきや、画面は真っ黒。
こんな画面
YouTubeにアップロードされた動画に著作権侵害の申し立てをするのは初めてでしたが、もうただひたすらに面倒くさかった……。フォームにちまちま情報を入力させられ、情報が少ないから送れと言われ……。もっとこう、ボタン1つで即削除!みたいなシステムがほしいぞYouTube……作ってくれよGoogle……