関ジャム 完全燃SHOWでモー娘’15がみせた「ストイックさ」に漂う違和感

モーニング娘鞘師里保

10月25日に放送された、モーニング娘。’15出演「関ジャム 完全燃SHOW」を視聴しました。その後、ネットの感想なども調べてみましたが「我が軍の勝利!」的ムードなのが私的には何だかなあ……という感じです。これ、勝利でしょうか?確かに最後の「What’s is LOVE」のコラボは素晴らしかったですが、一般人はこの番組を観て、本当にモーニング娘。’15のファンになってくれるのでしょうか?

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無意味な「体育会系・ストイック」売り

関ジャム完全燃SHOWに出演したモーニング娘。’15は、まず代々受け継がれてきた「メンバー同士の上下関係」について言及していました。

モーニング娘。が結成当時から上下関係に厳しかったことや、後輩メンバーが先輩メンバーに敬語を使っているのは、ファンの間でも周知の事実です。しかし、この上下関係を強化させ、敬語強要を徹底させたのは、9・10期メンバーの教育係を担当した8期メンバー光井愛佳。

確かに、モーニング娘。に結成当時から厳しい上下関係は存在していたでしょうが、9期以前は上下関係をメディアで強くアピールすることは少なく、そもそも「中澤リーダー時代から上下関係の厳しい掟がある」と明言されたことは一度もありません。

だからこそ、これまでのメンバーいじりには痛々しさがなく、むしろそのイジりを「笑い」に変えることができたのです。 この頃のモーニング娘。は、先輩・後輩関係なくお互いをニックネームで呼び合う「緩さ」も持ち合わせており、メンバー同士の仲の良さが垣間見えるシーンも、度々あったように思います。

誰も得しないモーニング娘。ストイックアピール

私が今回の関ジャムを見て思ったのは、このような悪習(少なくとも私はそう思っています)を取り上げて「体育会系・ストイック」なモーニング娘。を世間にアピールすることに、一体何の意味があるのか?ということです。

ファンである私でさえ、9期メンバーが数年前に加入してきた大先輩であるかのように振る舞い、ほとんど加入期が変わらず同世代である10期メンバーに敬語を強要している姿に違和感を覚えるのですから、世間が感じ取る違和感は、さらに大きいのではないでしょうか。

当事者の9・10期メンバーは、お互いの加入期に強いこだわりを持っていません。ハロプロエッグとして9期メンバーより長くハロプロに在籍している工藤遥は、9期メンバーの鈴木や譜久村をニックネームで読んでいたら本人には何も言われなかったけれども、マネージャーに「上下関係はきちんとしましょう!と言われて」敬語で呼ぶようにした、と語っている。

つまり、こうした上下関係は当人が自然に形成したものでなく、モーニング娘。というブランドが、そして事務所が強要しているものに過ぎません。それを「体育会系だから」と世間にアピールする事務所のやり方は完全に間違っているのではないかと、私はそう思うのです。

「上下関係が厳しいんです!」「お弁当はまず先輩から選ぶんです!」こんなアピールは正直どうでもいい。メンバーが一所懸命トークでアピールしても「ふーん、それで?」で終了。第一、このアピールで「あ、そうなの!お弁当先に選ばせてもらえないの~~?大変だね!じゃあ私がファンになってあげるよ、ついでにCDも一緒に買ってあげる!モーニング娘。’15最高!!」と思ってくれるような、チョロい一般人がどこにいるのでしょうか。

ついでに言うなら、10期メンバー佐藤優樹は加入時からこのルールを守ってさえいません。

【佐藤が考えたモーニング娘。’14のルール】

3位:お弁当は先輩から選ぶ

2位:撮影のときに先輩と被らないようにする

1位:コンセントがある席を先輩に優先する

(中略)

道重:佐藤はこうやって、お弁当は先輩から選ぶとか、髪型が被らないようにとか言ってるんですけど、一番先輩との壁がない子なんですよ

YASU:アハハハハ!

山根:アハハハハ!

道重:なんか、さゆみ結構びっくりしてて、これ佐藤がアンケートか何かで書いたんだと思ってて

YASU:あ、そうなんだ

道重:こんなこと書く子じゃないんですよ

YASU:え~、そんなこと気にしてなさそうなの?

道重:気にしてないです。だって佐藤から「お弁当どっちにしますか」って言われたことないですし

山根:暴露されてる(笑)

YASU:あっ、それで今日来れなかったんだな(笑)

(中略)

道重:これ多分、同期に「モーニング娘。のルールって何?」って聞いて、そのまま書いたんだと思います。ほんとに。実践してないルール

YASU:佐藤~やったな~?

(引用元:カーナビラジオ午後一番! 2014年8月7日)

「体育会系アイドル」アピールで事務所は一体何をしたいんですか?新しいモーニング娘。’15をお茶の間に印象づけたい? こんなに頑張っているんだよと「影で努力してます」アピールをしたい? CDの売上につなげたい?何にせよ、モーニング娘。’15を売り込みたいと思ったら、もっとピンポイントにテーマを絞り込んでいかなくては意味がない。

モーニング娘。の伝統をアピールするのは構いませんが、それが「体育会系」ではインパクトが弱すぎます。関ジャムを観てモーニング娘。’15に関心を持つ一般人がいても、これでは数日後にその存在すら、綺麗さっぱり忘れ去られることでしょう。

モーニング娘。の持つ「アットホームさ・多幸感」はどこへ?

「アットホームなモーニング娘。」は、道重さゆみがモーニング娘。’14時代に作り上げ、今のメンバーへ残してくれた財産。DVDマガジンでのコンサートの舞台裏映像を観ると、いかに今のメンバーが(表向きは)和気あいあいとした雰囲気で、そしてアイドルとしてひたむきなのががよく分かります。最近のカッコいいEDM路線で忘れられがちですが、モーニング娘。が持っている最大の魅力は何といっても「見ているだけで幸せになれるような多幸感」です。

道重も高橋愛も、「モーニング娘。を多幸感のあるアットホームなグループにしたい!」と常々、語っていたじゃありませんか。それが真逆のストイックな体育会アイドル?アットホームのアの字もない、上下関係に厳しくギクシャクしている今のモーニング娘。’15を見たら道重や高橋は何を思うのでしょうか。上下関係の伝統?受け継いだって何を?正直こんな映像を見せられると白けます。

それにあの演出も(事務所が書いた台本なのが分かっていても)、観ていて非常に不愉快でした。舞台裏では年相応の顔をみせ、多幸感をかもし出すメンバーが本番になると一転、人が変わったようにストイックになる……本来ならそうしたギャップを見せなければいけないのに、関ジャムではこの辺の映像が全く流されなかった。だから、コンサート後の駄目出しシーンが唐突に思え、楽屋での反省会も単なる佐藤優樹いびりにしか見えず、鞘師里保の株を大幅に下げる結果になってしまったんです。

※「スカッとMy Heart」のライブ映像(間奏部分)を観ながら

生田:優樹ちゃん

佐藤:はい!

生田:これ両手(でやるところ)

譜久:てか、なんか緩い、動きが

鈴木:あとこのへん、何か変な振り付けやってたよね?

鞘師:疲れてんの?

佐藤:疲れてないです

鞘師:すっごい疲れているように見えるよ。折角前に居るんだから、もうちょっと、ちゃんと踊った方が良いよ

佐藤:……

石田:(小声で)返事は?

佐藤:(消え入りそうな声で)はい……

鞘師:はい、じゃない。ちっちゃいよ声が

(引用元:関ジャム完全燃SHOW 2015年10月25日)

事前に仲の良いメンバー同士のシーンを流しておけば、コンサート後の反省会シーンで出た叱咤の意味や、コンサートに賭ける本気さがよりスムーズに視聴者に伝わったはずですから、この辺は構成の下手さで損をした感じ。

にしても、メディアやリリイベ、インタビュー、ブログ……モーニング娘。’15は、ファンを不快にするシーンや発言が多すぎますね。9期は同期不仲を暴露する、石田による度を越した小田いじりもある、鞘師のぼっちキャラをマネージャーが世間にアピールして晒し者にする。はっきり言って雰囲気が異常です。本人達は「これが受けるんでしょ?」的なノリでやっているんでしょうが、どうみても完全にスベってますよ。ダダ滑りです。

後輩・佐藤にダメ出しをする鞘師の「違和感」

前述したように、同番組には「コンサートの反省会で10期メンバー佐藤にダメ出しする鞘師」というワンシーンがありました。おそらくメディア向けの台本だと思われますが、このシーンを観て私は「またAKBの真似かよ」と思わずにいられませんでした。

AKBのドキュメンタリー映画「DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」では、総監督の高橋みなみが、メンバーに「寝たいなら家帰れよ」と厳しく叱咤するシーンがありました。こうしたシーンは総じて「秋元康の演出」だと思いますが、関ジャムの鞘師による佐藤叱咤シーンは、まさにこの映画の高橋みなみを彷彿とさせるものでした。

このシーンの鞘師を見て感じるのは「え?キミがそれ言っちゃう?」という一種の違和感です。2015年以降、鞘師はぶくぶく太ってしまい、ワンフォーエースの面影なし。おそらく自分でも危機感持っているでしょうが、己の体型管理もできていない、今の鞘師が佐藤を叱ってはまさにブーメランで、視聴者も「お前それ自分の体型見ても同じこと言えんの?」とツッコまずにはいられないでしょう。

鞘師里保は顔立ちがシャープで目元もキツい。そんな彼女に「小さいよ、声が!」と言わせるより、ここは雰囲気がまろい譜久村リーダーが叱ってみせた方が良かったのではないでしょうか。汚れ役はナンバー2が引き受け、リーダーはきれいな神輿のままでいてもらう、というスタンスなら、サブリーダーの生田が注意しても良かった。

というか「全員がモニターを見ながら反省会」というシーン設定が、まずダメ。反省会のときはあくまで「真剣な目でモニターを見つめるメンバーたち」程度にし、カメラが回っていないときに鞘師が佐藤を呼び出し注意する演出なら、いくらか見せようもありました。先輩がメンバー全員の前で「小さいよ、声が!」と後輩を叱責し、晒し者にする演出が異常なんです。

私は、今回の関ジャムにおいて本当にモーニング娘。’15がアピールするのは「体育会系でストイックなアイドル」ではなく、スマイレージのような「事務所から不遇の扱いを受けるアイドル」で良かったのではないか、と思います。

そうすれば、メンバーのギスギス関係が露見することもなかったし、エース鞘師が印象を損なうこともなかった。何より「可哀想に……これだけ頑張ってるのにこんなに扱いがひどいのか!じゃあCD買ってあげよう!」と人々の感情に訴えることもできたはずです。視聴者に不快感と誤解を与えない事を大前提にし、MCが思いっきりイジりやすく、かつメンバー誰もが印象を損ねないネタを選ばなければ、メディアに出る意味がない。

モーニング娘。’15を地上波で取り上げてもらえる機会は少ないので、本当は両手を上げて私も「我が軍の勝利!」と叫び、祝杯でもあげたかったのですが、肝心の内容が内容だったので、かなり残念。 しかし関ジャム出演をきっかけに、今後メディア出演が増えれば嬉しいですね。とりあえず、モーニング娘。’15のみなさん、お疲れ様でした。

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