ライターがクラウドソーシングで効率的に稼ぐには、「高単価で依頼してくれたクライアントには質の高い記事を、低単価のクライアントにはギリギリ承認されるクオリティの記事を納品する」という割り切りが必要です。そして、ギリギリ承認されるクオリティの記事を書くさい欠かせないのが「スピードライティング」と呼ばれるテクニック。
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記事の質を変えて効率よく稼ぐ
一般論はさておき、私が思う「質の高い記事」の定義は、文章のリズムが良く、かつテーマが一貫していて文章が最後まで破綻していないこと。この条件を満たし、事実に基づくしっかりとした内容が含まれていれば言うことなしですね。一方で、「クライアントにギリギリ承認されるクオリティの記事」の定義は、1つのテーマを極限まで薄めて中身がスカスカな記事のこと。
ランサーズのクライアント、ブラックばかりなり
私は以前、ランサーズで世にいう「500円ライター」をしており、プロジェクトとタスクを7:3の割合で受注していました。タスクを数こなしているとだんだん分かってくるんですが、ランサーズのクライアントは、とてもわがままで注文が多い。1文字0.1円~0.2円の低単価にも関わらず、執拗にコピペについて忠告してきたり、SEO記事の時はキーワードをいくつ入れろだの、見出しや本文の文字数はいくつにしろだの……。プロジェクトならまだしも1文字0.1円のタスクでこれですからね。
低単価の依頼は、たとえタスクでも受注しないのが1番です。こういう指示を出してくるクライアントは、総じて「ライターを上手く使って儲けてやろう」としか考えていないので。しかし、Googleにゴミ扱いされるような「薄めに薄めた記事」を納品し、逆にクライアントを利用して儲けるというやり方も、あるにはあるんですよね。
内容がスカスカな記事はリサーチなど不要!そのため短時間で複数記事を書き上げることができます。スピードライティングをマスターすればさらに時間短縮できるので、労力と時間をかけず効率よく、サクサク稼ぐことができるわけです。
ゴミ記事をリライトし、SEOに強い記事にするのはかなりの手間と労力が必要。内容の薄い記事を納品するライターが増えれば、クライアントも単価アップやプロジェクト案件の利用を検討せざるを得なくなるだろう。そういう下心もあります。
ランサーズで非承認にされる記事の基準
薄めに薄めた記事=クライアントにギリギリ承認されるクオリティの記事。ライターは、まず承認・非承認になる記事、そのボーダーラインを知っておかなくてはなりません。つまり、どこまで手を抜いても大丈夫なのか?ということを。
ランサーズでは記事の依頼概要部分に「◯◯の場合は非承認にします」とクライアントが記載しています。私の経験上、特に多かった非承認事項は以下の3つでした。
- 指定した文字数を下回っている。
- 誤字脱字が10か所以上ある。
- キーワードを指定数入れていない
2の誤字脱字については、1~2か所なら問題ありません。ただ、10か所以上は「故意」とみなされ、即非承認になってしまうので注意が必要。この注意事項3つと記事テーマさえ押さえておけば、記事内容がスカスカでも非承認になることはまずありません。
400文字で「中身のない記事」を書いてみよう
では、実際にスピードライティングで「中身の薄い記事」を書いてみましょう。記事のテーマは「カードローン・キャッシング」。ランサーズで最も需要のあるキーワードです。依頼概要は以下。
中身スカスカ記事にはリサーチなど一切必要ありませんが、記事のテーマとなるキーワードはネットでササッと拾ってきましょう。今回はカードローン大手のプロミス公式サイトに行き、使えそうなキーワードをいくつか拾ってみたいと思います。プロミスのサイトを隅々まで見てみると、記事にできそうなネタがあっちこっちに転がっていますね。私が目についたキーワードを、以下に20個ほどピックアップ。
- 審査では職業身分が調べられるけど、主婦でも審査には通る
- 収入が安定しないフリーターは、銀行よりプロミスのカードローンの方が通りやすい
- 転職の空白期間にプロミスに申し込むと希望限度額減額の可能性がある
- プロミスに申し込むと第三者信用機関に申込情報が残る
- プロミスに申し込んでも中々連絡が来ない場合は?
- プロミスのキャッシュカードを紛失した時の対処法
- インターネットバンキングからの返済が可能
- プロミスの無利息キャンペーンがいかにお得か
- もしもプロミスから増額の提案があったら受けても良い?
- 使途自由のフリーローン、本当に使途を調べられない?
- 契約者が死亡した場合、家族に返済義務はあるのか
- ネットに慣れていない中高年&高齢者は書類での申し込み推奨
- 「お客様の声」を活かす取り組みを行なっているプロミス
- プロミスのパンフレットはサイト内でpdfデータとして配布されている
- プロミスのSNS配信サービスでは何の情報が届くの?
- プロミスのカードローン、5つの申し込み方法
- ブラウザを開かなくていい、プロミスのアプリが便利
- 専用ATMのバーチャル画面がプロミスのサイトで確認できる
- 便利な会員サービスでより利用しやすくなったプロミス
- カードローンの落とし穴、多重責務に気を付けよう
このキーワードをありとあらゆる修飾語で肉付けし、そこに自身の感想をちょちょっと付け加えれば、5分程度で400文字埋められるはず。この作業を数こなせば、短期間でスピードライティング能力が向上します。
キーワードが上手く拾えないときは、カードローンのページだけでなく、女性専用ローンのページ、配布されているパンフレット、ちょっとした面白コンテンツなど、サイトの隅々まで見てみてくださいね。
スピードライティング実践編
では、上記ネタの中から【使途自由のフリーローン、本当に使途を調べられない?】というキーワードで記事を書いてみたいと思います。内容が比較できるよう、記事は「真面目に書いたバージョン」と「薄めに薄めてやった中身スカスカバージョン」の2通りを用意しました。
記事内にプロミスの名前を出してしまうと後々面倒なので、ここはプリプリキャッシング(架空の消費者金融)が提供している「プリンローン」の紹介、という設定でいくことにします(このネーミングセンスのなさよ)。
かなり真面目ver.
中身薄いver.
薄い記事は修飾語で文字数を稼ぎ、だれでも知っているようなことをそれっぽく書いてあるだけの文章にしました。「契約数」や「顧客満足度」など、リサーチが必要な情報を一切書かないのがスピードライティングのポイントです。「申し込めちゃう」といった砕けた口調を使うのも、単なる文字稼ぎ。
こんな文章で大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、クラウドソーシングではこのクオリティでも普通に承認されます。①カードローンをテーマにしている、②誤字脱字なし、③規定文字数の条件を全てクリアしている、という3条件を満たしている以上、非承認にはなりません。低単価地雷クライアントの依頼を受注せざるを得ない場合は、積極的に中身スカスカ記事を納品して賢く稼ぎましょう!