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よなかのはなし

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泡沫サタデーナイト!でモーニング娘。'16は進化するのか退化するのか

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4月20日のカンノンスマイルで初オンエアされたモーニング娘。'16の新曲「泡沫サタデーナイト!」。いかにもザ・ハロプロというノリの良い曲で、正直「狙いすぎやろ……」と思わないでもないのですが、ここまでどストレートに一般受けを狙いに行くその姿勢は認める!

いい大人が泡沫サタデーナイト!を聞いて泣くとか……

泡沫サタデーナイト!は事前にBARKSで作曲者の津野米咲氏が「赤羽橋ファンク」という情報をリークしてくれていましたよね。

 

 

先日NHKラジオに津野氏が出演した際、番組内で今回の起用についても触れていました。その発言をまとめると、ハロプロのコンペに泡沫サタデーナイトの原曲(※当初はAメロがファンクではなくスカだったとのこと)を引っさげて参加したらなんか分かんないうちにモー娘。のシングルに抜擢されちゃった!という事らしい。

 

この情報を聞いて「は?なにコンペなんてやっちゃんてんの?グループありきで曲を作れよ!」と事務所の適当っぷりに多少イラァ……としました。つんく氏もずっと曲を先に作るスタイルでしたが、それぞれのグループの個性とか曲のキーをしっかり把握した上で曲を振り分けてたからね、あの方は。

 

つんくの変態楽曲で調教されたせいか、泡沫サタデーナイト!はちょっと物足りない

泡沫サタデーナイト!を聞いての第一印象は「すっごく手堅くきたな!でもちょっと薄味だな!」という感じ。欲を言えば間奏に「ハッ」とか「あぁ~ん」という吐息パートや、サビの「思いきって後回しで~」「振り回して~」の後にメンバーのユニゾンで「イェ~イ」みたいな合いの手を入れて欲しかったなと思いました。

 

きっと私がこの曲を薄味に感じるのは、こういうワチャワチャした遊び心が少ないせいなんでしょう。今のバージョンもかっこいいけどハロプロはもっとちょびっとだけダサくていいって思っちゃう。これはあれです、さんざんつんくの変態楽曲で調教されてきたからその弊害です、たぶん。一般的にはむしろこれくらいサッパリしてた方が聞きやすいのかもしれません。

 

そして、泡沫サタデーナイト!のラジオ音源を延々リピートし、ふんふ~んと口ずさんでいたら2番のサビ「誰も彼もが思いを抱えて~」のところで不意にウルッとしてしまいました。なんだろう、あのパートさらっと歌ってるけどすごい催涙ガスみたいな威力あるぞみんな気をつけろよ……。

 

私は普段からあまりぴーぴー泣くタイプではないんですけど、モーニング娘。楽曲で泣かされたのはこれで通算5回目です。

 

過去に泣かされたモーニング娘。の楽曲一覧

  • 涙ッチ・・・亀井絵里卒業コンサートを思い出し泣く
  • 雨の降らない星では愛せないだろう?・・・カラオケで歌っているときにホームシックになり泣く
  • 笑顔の君は太陽さ・・・歌詞が遺言っぽい!つんくが…つんくが死んじゃう!と被害妄想が極まって泣く(※軽くトラウマ)
  • イマココカラ・・・きらっきらしよる小田さくらの姿で泣く
  • 泡沫サタデーナイト! ←NEW

 

泡沫サタデーナイト!はモーニング娘。にとって進化なのか退化なのか

泡沫サタデーナイト!については、事前のリーク情報があったのでかなり盛り上がる曲なんだろうな~とは思ってたんですけど、まさかここまでドストレートに攻めてくるとは思っておらず、そのおかげで少し戸惑った感あります。え?えっ~?みたいな。

 

黄金期を彷彿とさせるサウンドとハロプロらしさっていうのを明らかに意識してアレンジしてるゥ!っていうのもすぐ分かったんですが、このタイミングでこういうテイストの曲を持ってくるのは果たしてモーニング娘。にとって進化なのか退化なのか……。

 

泡沫サタデーナイトは、言うなら落ち目のGLAYがまたHOWEVERに似たミディアムバラードを持ってきたようなものでしょう?私の中では、落ち目だからかつての人気曲にあやかりました!っていう意図なら明らかに退化だし、逆に黄金期リスペクトでもその中に攻め要素が盛り込まれてたらそれは攻めを前提としたオマージュだから、いいぞもっとやれ!という認識。

 

まだ聞きこみが浅いし、そもそもまだフルバージョンが公開されていないので退化だ!進化だ!って今の段階で断定できないのがもどかしい。フルバージョンはよ!

 

※5月20日追記

フルバージョンを聞いて「あ、やっぱ全然攻めてないなこれ凡作だな!」と判断しましたので別の記事で泡沫サタデーナイト!をぶっ叩いておきました。

だってなんかいろんな曲から継ぎ接ぎした感がすごくて真新しさ皆無だったからさぁ……。少なくとも私は以下の曲を連想しましたし。

 

泡沫該当箇所元ネタ?
全体 全体 15年前の赤羽橋ファンク(ザ・ピ~ス!など)
Aメロ 派手じゃないだけで地味な子とか~ 黒髪だからって真面目な子とか~(※私が言う前に抱きしめなきゃね/Juice=Juice)
サビ Do it Do it…… ラミラミ(※℃まっさらブルージーンズ/-ute)
大サビ前間奏 ハーイ!そこの兄ちゃん姉ちゃん~ アジアンセレブレイション(※Berryz工房)

 

※泡沫サタデーナイトをぶっ叩いている記事はこちら。

 

 

泡沫サタデーナイト!はトリプルA面の3曲目にするのが妥当

先日ハロステの中でThe VisionのMVも公開されたので、これで今回のシングル全曲の音源が出揃ったことになります。その結果、トータルパッケージで見ると泡沫サタデーナイト!は3曲目が妥当だと思いました。

 

ちなみに正式決定の曲順はこれ。

 

①泡沫サタデーナイト!/②The Vision/③Tokyoという片隅

 

以前「モーニング娘。’16の新曲「Tokyoという片隅」を聞いたけどコケる予感しかしない」にも書いたように、今もTokyoという片隅がシングル向きの曲ではないという認識は変わってませんが、曲のクオリティと勢いを比べると泡沫サタデーナイト!よりもTokyoという片隅の方が圧倒的。

 

だから3曲目にこの激しいイントロを持つ暴れ馬みたいな楽曲「Tokyoという片隅」を置くと泡沫サタデーナイト!とThe Visionが両方とも食われちゃうので、もうはなっからTokyoという片隅を1曲目にする以外の選択肢がないですよね。

 

トータルパッケージでみると、今回は1曲目にTokyoという片隅、2曲目にThe Vision、3曲目に泡沫サタデーナイト!とした方がより展開がドラマチックでメッセージ性も強くなっていたのではないかと思います。ここでさらにTokyoという片隅をモーニング娘。'16の上京組メンバーメインの歌割りにしてたらもっとドラマ性が強調されて雰囲気出たのになぁと思うと少し残念ですね。

 

という訳で、曲から感じた印象を踏まえた上で私が考えるベストな曲順が以下。

 

① Tokyoという片隅・・・停滞・閉塞感

② The Vision・・・光明・希望・再起

③ 泡沫サタデーナイト!・・・復活・大団円

 

曲順でこういう停滞→再起→復活みたいな緩急をつけて、情熱大陸みたいなサクセスストーリー性を持たせた方がどう考えてもより曲の持つ魅力が増すはず。だからメディアで披露するのは泡沫サタデーナイト!で正解だと思うけど、曲順で安易に1曲目に持ってきたのは悪手以外の何物でもないというのが私の考えです。

 

田舎から出てきた不器用な女の子がアイドルやりながらTokyoという片隅で閉塞感や孤独を感じて一旦心折れそうになるけど、歌に希望を見出して輝く未来と夢とVisonを描き再びステージへ向かう、そして渾身の泡沫サタデーナイト!で「誰もかれもが思いを抱えて~」って歌うんですよ。どうですかこの序破急感。こういうストーリー性を曲順で表現してくれたら良かったのになー。

 

ハロプロは紋切り型楽曲スタイルをやめないとまずいぞ、色々と

明るいお祭りソングを提供してくれた津野氏には感謝ですが、一方でここまでハロプロテイストにするなら作曲が必ずしも津野氏である必要はあったんでしょうか?

 

今ハロプロに楽曲を提供している外部のクリエイターたちはみんなハロプロ文法!ハロプロ文法!つんくリスペクト!つんくリスペクト!と口々に言っているので、今回の津野氏に限らず、正直今後誰が曲提供してもどうせ金太郎飴みたいな紋切り型楽曲が出てくるんでしょ?という軽い失望に似た感情が私の中にはあります。そしてその紋切り型楽曲がこの先、グループの個性を殺していくのは想像に難くない。

 

そもそも泡沫サタデーナイト!のようにいかにもハロプロっぽさ全開の曲やつんくっぽいテイストの曲を外部のクリエイターに作らせる意図がイマイチ私にはわからないんですよねぇ……。ちょっと不謹慎な話になりますが、もしつんくが亡くなり、その結果としてつんくの作ったハロプロを守り残していこう!と外部のクリエイター達がこぞってつんくリスペクト曲を作るっていうならまだ大義名分があるから理解できるんですよ。

 

でもまだつんく生きてるでしょ?制作陣はつんくがもう死んだみたいな体でインタビューとかしてるけど、いやいや!つんく生きてるから!プロデュースは降りたけどめちゃくちゃ精力的に曲作っとるやないかーいっていつもツッコみたくてウズウズする。

 

まだ曲を作れる以上、ハロプロっぽさ・つんくっぽさのある曲はつんく自身が作ればいいわけであって、わざわざ外部のクリエイターがそれを真似る必要はないと思うんですよね。だから以前「これ以上モーニング娘。'16にクールハローを強要するなら赤羽橋ファンクとか言ってないで林田健司を連れてこいよ論」というエントリーにも書きましたけど、外部のクリエイターに楽曲提供を依頼するなら、林田健司くらいヒャッハー!と言いながらハロプロらしさをぶっ壊してくれる先鋭的な人を迎えてほしいというのが私の希望です。

 

林田健司がダメなら、つんくと同じレベルの変態楽曲を作れる大槻ケンヂとかね。お祭りソングは……まあナオト・インティライミとかに頼めばいいんじゃないですか?(適当)

 

今のアップフロントが外部からの楽曲提供を受け入れているのは、優れた楽曲が欲しいからではなく単に「◯◯氏が楽曲提供!」という話題性が欲しいだけなんでしょ?と思うのは私が陰謀厨だからでしょうか。つんくイズムの二番煎じなんてろくなものにならないんだし、変な注文つけずにもっと外部のクリエイター陣にも自分のカラーを出すように言うべきだと思います。

 

長々と書いてきましたが、要約するとしょうもない似非つんく曲聞かされるこっちの身もなれ!という事ですね。

 

 まとめ

かつてのハロプロはJ-POP界における開拓者でした。今後もモーニング娘。は決して守りに入らずこのフロンティア精神でどんどん攻めて言ってほしいと思うので、今回の泡沫サタデーナイト!がその突破口を開いてくれれば嬉しい。

 

ただし、泡沫サタデーナイト!がウケたからといって今度はファンク路線で攻めよう!とか言い出し、同じテイストの曲連発→飽きられる→テコ入れで新メンバー追加→人気低下→暗黒期突入というまたお得意の自滅パターンを繰り返すようなら本気で救いようがないと思うので、それだけはなんとしても阻止!!